今年8月にランニングを初めて早くも4ヶ月が経ち、ダイエット計画としては折り返し地点になりました。走り始めの頃と今を比べると、身体や装備に様々な変化が起こっているのが自分で実感できます。その中でも特に、シューズを変えたのは計画的なランニングダイエットをする上で大きなターニングポイントになったと思っています。
身体の異変だけでなく知り合いの勧めもあり、ランニング開始1ヶ月でシューズを買い替えました。初め使っていたインターネットで最安値のノーブランド品から、一気に5倍近い価格(定価なら10倍近く!!!)の高機能シューズに買い替えたのですが、変えてみるとやはり足元のケアには気を使って、お金を使ったほうがいいなと実感しました。
じゃあ具体的に、高いのと安いのって、何がちがうん?
という疑問を持つ人のために、むこパパが実際に使って感じた両者の違いをまとめてみようと思います。これからランニングを始める人のシューズ選びの参考になればと思います。
※むこパパのランニングシューズの変遷がくだらない上に無駄に長いので、サクッと結論を知りたい方は飛ばして【ランニングシューズに求められるもの】から目を通してください。
むこパパのランニングシューズ変遷
黎明期:楽天市場で1200円程度のランニングシューズ
ダイエット黎明期のむこパパは頑なに「最低価格の格安以外必要ない!」と思っていた。なにもマラソンの完走を目指してランニングを始めるわけじゃないし、毎日数km走るだけのランニングに高いシューズは要らないだろう、と。生まれ持ってのどケチ根性がむこパパを必要最低限の装備でランニングを開始させたのだった。
しかし、それが甘かった!
むこパパは、毎日5km程度のランニング=RPGでいうところの序盤の雑魚キャラだと思っていたのだ!ドラクエで言うところの頭の尖った青いアイツ。これが全ての過ちの始まりだった。序盤の雑魚キャラというのは散歩程度の軽いウォーキングのことを言うのだ。
実際のところ毎日5km程度のランニングは、むこパパにとっては序盤のボスキャラに等しかった。レベルも上がってないゲーム開始直後に初期装備で序盤のボスに挑むなんて愚行を平然とやろうとしていたのだ。案の定、走り始めて1ヶ月経つか経たないかのうちに、膝痛や足の裏の痛みで毎日走ることが難しくなった。
痛みがなければもっと走れるのに!
足の痛みを気にして走行距離を制限する毎日。体力的にはまだまだ走れるのが自分でわかっていた。ランニングというのは、ゲームみたいにポンポン敵を倒してレベル上げができない。毎日毎日コツコツと走り、体重を落としながら走力を上げていくしかない。レベルを上げられないなら、残された道は装備を変えることだけ。レベルが低くても、装備が立派なら序盤のボスくらいならなんとかなるだろう。
むこパパは意を決してスポーツ用品店に向かった。
開始1ヶ月:asics GEL KAYANO 24を購入
高いシューズは高いシューズなりに効果はしっかりあるのだろうか?
そんな疑問を持ちながらスポーツ用品店に向かったむこパパ。定員さんに話を聞きながらいろんなシューズを試し履きしてみたが、確かに自分が持っている格安シューズとは雲泥の差。足にフィットしている感覚、軽さ、丈夫さ、全てにおいて高いシューズのほうが格上だった。RPGの主人公が新しく入った町の武器屋で強い武器を見つけた時の感覚ってきっとこんな感じなんだろう。
結局悩んで、「asics GEL-KAYANO 24」に決定した。
【ASICS公式】完成された保護性能。新しい GEL-KAYANO™ 25 シューズが登場。|アシックス
履いた瞬間に自分の足のためにあるような感覚を覚えたのが決め手。
不思議と
これなら、走れる。
と確信できたのがこのシューズ。GEL-KAYANOシリーズは毎年新作が出てるみたいだけど、私が購入したのは旧モデル。それでも十分使えそうです。コンセプトもかっこよくて、『夢中になれば、どこまでだって行ける』 。ランナー(特に長距離完走を目指す人)のモチベーションをMAXまで上げてくれるコンセプトになってますね。
かくして、むこパパの新しい相棒に「GEL-KAYANO 24」が加わったのでした。
ランニングシューズに求められるもの
くだらない前置きが長くなりましたが、ここからが本題です。まずはランニングシューズに求められる機能としてどのようなものが必要なのかまとめてみます。初心者の方がシューズを選ぶ際に重視したほうが良いと思うものに◎をつけておきます。
クッション性◎
人は走るとき、体重の3倍を超える負荷が足にかかると言われています。その衝撃を吸収するため、ランニングシューズの底面には衝撃吸収素材やプレートが入っています。クッション性の高い靴は重心の移動がしやすい半面、左右への安定感や軽さが失われる傾向にあります。
安定感◎
数千・数万回と同じアクションを続けていくランニングですが、1回1回の動きの中に左右への無駄な動きがあると徐々にその負荷が足に蓄積されていきます。ランニングというのは基本的に前に進む動きなので、横へぶれない安定性があれば、足への無駄な負荷がかかるのを防ぐことができます。
フィット感◎
足底や足の甲がピッタリとシューズにフィットしていると、走る時の足にかかる負担が大幅に減ります。逆に、履いた時に無駄な空間や窮屈な箇所がある場合、その部分に大きな負荷がかかってきます。長距離のランニングを想定していて、シューズでフィットしきれない場合はインソールの購入などが必要になります。
軽さ
先のクッション性と反比例する項目です。軽ければ軽いほどレース向けですが、トレードオフでクッション性は失われます。クッション性を重視すればその分プレートなどが厚くなり、軽量性は失われます。初心者にとっては、軽さよりもクッション性を重視したほうが長時間走れると言われています。
丈夫さ
フルマラソン完走を目指して、月に100km以上走ることを想定しているなら、丈夫さが必要になってきます。基本的にランニングシューズは消耗品で、1000kmも走ればほとんどのシューズは買い替えの時期になります。
通気性
シューズの通気性が悪いと、走った時に足の汗をシューズが吸収したままランニングを続ける事になります。なので長距離走る場合にはある程度の通気性が必要になりますが、通気性が良くなるとトレードオフで丈夫さやフィット感が失われます。
高いシューズと安いシューズの具体的な違い(むこパパの実体験)
ここからは高いシューズと安いシューズを実際に履いた私、むこパパが違いについて説明しちゃいます。まずは外観から。
上が格安シューズ(約1200円)で、下が今の相棒GEL-KAYANO 24(約7000円)です。見た目だけでもなんとなく下が高いシューズだとわかるかもしれません。
靴全体の作りが全然違います。特にミッドソール(靴底のクッション部分)は、格安シューズは1層で、デザインで色付けしているだけですが、GEL-KAYANO 24は何層にもなっています。GEL-KAYANOの名の通り、透明の黄色いゲルが入っているのがわかると思います。
後ろから見るとこんな感じ。
かかと部分は、シューズを履いた時に足運びがしっかりと安定するようにかかと部分をサポートすることが重要です。GEL-KAYANOは「かかと、守ってます!」感がすごい。格安シューズの方は押せば潰れるほどフニャフニャです。
次は足底部
走る時に体重の重心がシューズの中心に来ることで長距離をスムーズに走ることができるそうです。足底を触ってみると、格安の方は硬めのスポンジのような柔らかさ、GEL-KAYANOの方は硬い部分と柔らかい部分にメリハリがあります。体重の移動を意識して作られているのだと思います。
最後に爪先部分を少し手で曲げて、安定性を確認してみました。
格安シューズの方はグニャグニャで、つま先が靴紐についちゃいました。GEL-KAYANOは靴底が硬いので、底まで曲がりません。この硬さが走る時の安定感を生みます。
格安シューズを1ヶ月間使ったあとにGEL-KAYANOに変えてみて、靴のフィット感と安定感にびっくりしました。
まずフィット感ですが、格安シューズはどれだけ靴紐を締めても、土踏まずなどシューズ内のどこかにスペースが出来ていました。しかしGEL-KAYANOは靴がシッカリと足にフィットしている感覚がはっきりわかります。土踏まずの部分もシッカリと支えられていて、無駄な隙間が殆どありません。シッカリと自分の足で地面を蹴って前に進んでいる感覚がわかります。自分の足の動きにシッカリとシューズが付いてきてくれるので、素足で走るような感覚に近いかもしれません。
安定感については、走ってみて違いがすぐわかりました。格安シューズは靴底がふわふわしていて、1歩1歩、足首で無理やり進む方向を決めて前に進む感覚でしたが、GEL-KAYANOは靴底がしっかりしているので、必要以上に足を曲げることなく、足首も安定したまま無駄な力をかけずともシッカリと前に進む動作に繋がってくれます。走るうえで不必要な動きが減ったという感じです。
履き比べてみると、「やっぱり高い靴は違うなぁ」という感じで、完全にGEL-KAYANOに軍配が上がりました。靴を履き替えてからは足裏や膝の痛みの頻度が大幅に減りました。格安シューズ期には、3日に1回は足痛に悩まされていましたが、GEL-KAYANO変更後は2習慣連続で走っても足の痛みが起こりません。本当に買い替えてよかったと思います。
結局格安 or 高機能どっちがいいの?
個人的には完全に高機能シューズ押しですが、これは個人個人のランニングの頻度やレベルによるところが大きいと思います。
例えば、ランニングを初めていきなり週3以上で走るならしっかりしたランニングシューズを準備したほうが良いと思います。初めのランニングシューズを変更する経緯の部分でも述べましたが、始めた頃から少し頑張るなら、高い靴がないと身体がついていきません。無理に格安シューズで走ると足へのダメージが大きく回復しきれなかったり、回復しきれなかった足で無理に走ってさらに体に負担がかかったりします(実体験)。
そうなると足の痛みや怪我によってモチベーションががくんと下がってきます。私も格安シューズで足の痛みに苛まれていたときは、「こんなに走れないんならやめちゃえば!?」という悪魔の囁きが心の何処かからか聞こえてきました。1度下がったモチベーションを復活させるのはそこそこ精神力がいります。そんな自体を防ぐために、ぜひとも高機能シューズを自分の相棒として迎え入れてからランニングを始めてください。
逆に格安シューズでもイケるのは、週1~2程度の軽いランニングを考えている人です。週2日でも連続で走らなければ足への負担はそこまで大きくないので、格安シューズでも十分だと思います。もし格安シューズで走ってみて、「意外と足が痛いな…」とか「うまく走れてないな」と感じたら高い靴を選びに行っても良いかもしれません。
今回は格安シューズ vs 高機能シューズ について紹介してみましたが、結局のところ、どちらが良いかは個人の感覚とランニングの負荷強度によるところが大きいです。最近は実際に試してみて合わなければ返品できる通販サイトもあります。実際にお店に行ったり、実際に走って確かめたりしながら、自分の納得の行く一足を見つけて、ランニング生活を楽しいものにしてみてください。
ではでは。