むこパパnote.

子育て・役に立つこと・自称愛妻家の管理人「ムコパパ」の雑記ブログです。

【書評】「文章味覚異常」の私を救った『バズる文章教室』について語りたい

元エンジニアの万年初心者ブロガーだが、いつも「惹きつける文章を書いてみたい」と思っている

思ってはいる、が、学生時代から20年近く「学術論文・仕様書」など的確に伝えることを目的にした文章を読み続けてきた私にはなかなかのハードルだ

味わいが全て削ぎ落とされた、ムダのない無味無臭の文章に目を通す毎日

  • 素早く
  • 時間内に
  • 事実を捉え
  • 結果論が全て
  • 味わい=無意味

そう信じ込んでいた

そんな生き方をしてきたせいか(文芸作品を読む習慣がなかったことも大きい)、すっかり「味のある文章」の書き方がわからなくなってしまっていた

それどころか、いつの間にか「味のある文章」の魅力・味わい方まで忘れてしまう「文章味覚異常(勝手に命名)」に陥っていた

この症状の恐ろしいところは悪化してくると読解力以外のところに魔の手が及ぶこと

本はおろか映画の楽しみ方さえわからなくなる
なんなら概要と結論だけわかれば良い
人の話の途中経過を軽視する

すなおに飲めば美味しいスープを、わざわざろ過して真水にして飲んでしまうような感覚だろうか

もしココまで読んで「ハッ!」と息を呑んだ人がいたなら、ぜひこの本を手にとってみて欲しい

「文章味覚異常」の治療に一石を投じてくれるかもしれない


ちなみにこの本はこんなタイトルだが

バズり筋をゴリゴリ鍛えてバズマッチョ♪♪
意図的にバズを狙い撃ち!バキューン(▼へ▼メ)σ‥…----------・

といった類の本ではないことをはじめに断っておこう。いい意味でタイトル詐欺である

ムキムキさんも
狙撃手さんも
セクシーさんも
インテリさんも

人を惹き付ける文章は書けるのだ

『文芸オタクの私が教える バズる文章教室』は美味しい文章表現をかき集めた『バズ・バイブル』

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『上の情景を文章にしてみてください』

仮に1万人がこの題材で文章を書いたとしても、全く同じものを書き上げる人はいないだろう

「文章」というのはその人独自の「経験」や「感性」というフィルターを通して抽出されるコーヒーのようなものだからだ

そんな抽出された文章の中に、文才がある人間の書いた「名文」「名著」と呼ばれるものが世の中にはたくさんある

『文芸オタクの私が教える バズる文章教室』は、著者の厳選した「名文」「名著」の美味しいところだけを「いかに惹きつけるか」に焦点を当てて整理・法則化してくれたありがた~い1冊である

この本の目的は
1、(文章の終わりまで読もうかな)と思ってもらう。
2、(この人いいな)と思ってもらう。
3、(広めたいな)と思ってもらう。
そんな文章をかけるようになることです。

『文芸オタクの私が教えるバズる文章教室』三宅 香帆著 サンクチュアリ出版

本の構成は全て【①文章の引用→②文章の分析→③テクニックの法則化】でまとめられているうえ、どの節も5ページ前後なのでサクサク読み進めることができる

長いこと文芸に触れることのなかった身としては大河ドラマの総集編のようなお得感があり、「文芸好きの人はこういう視点で本を読んでるのか!」「こんな書き方もあったのか」と、「へぇ~」「はぇ~」の嵐であった

美味しい名著の味わいがわからないとバズれない

この本を読み終えてまず感じたのは「もっといろいろ読んでみたい!」という読書欲だった

文章の書きかたを学びたくて読み始めたはずが、書きかたよりも読みかたのほうが勉強になってしまった

テクニックを使ってガシガシ書いてやるつもりが、いろんな文章をもっとバンバン読みたいジレンマ・・・辛い(笑)

それは解説の中に著者の、「文章を読むことが大好き!」がバンバン伝わってくるから

一番ワクワクするのは、「新しい文体」に出会えたときです。もう、顔が赤くなるほどうれしい。”文体ウォッチング”は、子供の頃からの私の大切な趣味なのです。

『文芸オタクの私が教えるバズる文章教室』三宅 香帆著 サンクチュアリ出版

これはあとがきの一文だが、最後まで読むまでもなくこの想いは伝わってくる

引用されている文章の魅力や、楽しみ方が著者の「大好き!」の熱量とブレンドされてそれ自体が非常に味わい深い

無機質な文章の指南書を読むつもりで読み始めた本だったが、1冊読み終える頃には美味しいものをたらふく食べたあとの幸福感に近いものに満たされていた

この感覚をなにかに例えるとすれば、美味しいカレーの詰め合わせだろうか

ポークカレー
ビーフカレー
インドカレー
シーフードカレー
夏野菜カレー

カレーには実にさまざまな種類があるのに、さらに具材やスパイスなど無限の組み合わせがあり、お気に入りのカレーを見つけるにはどこから手をつけていいか検討もつかない

でも、カレーの味わいを知らなければ美味しいカレーを自分で作ることはできない

著者は無限にあるカレーの中から美味しいものを選び抜いて、矢継ぎ早に「これ美味しいよ、召し上がれ」と差し出してくれるのだ

しかも、「このカレーは、ナンが合います!」「このスパイスを入れると最高!」なんて丁寧な説明付きで

そんな説明のおかげで、気づけば私の「文章味覚異常」はすっかり矯正された(たぶん)

ただ、文章の味わい方がわかっても自分で同レベルの文章が書けるはずもなく、そこから先はまだ修業が必要・・・

だからこのエントリーもヘボヘボ・・・許していただきたい

「文章味覚異常」かも?なすべての人に

この本のおかげで、文章は「楽しみ味わうもの」という感覚が戻ってきて、本を読むのが楽しくなった

本を読むことやブログを書くことにこんなにワクワクしてるのは久しぶりかもしれない

この感覚を一生の財産にしていきたいとさえ思う。それだけワクワクしているのだ

「文章味覚異常」の人はもちろんのこと

楽しんでもらえる文章が書きたい

文章がカタい気がする

ウマいこと言えないのが悩み

事実をただ淡々と書いちゃう

『バズる文章教室』はそんな悩みを持つ人にも、ぜひ読んでみて欲しい

役に立つ美味しい1品が、かならず見つかるはずだ


今週のお題